はい、そういうわけで今回は新しく張ってみた弦の検証です。
知ってる人は知っている(当たり前か)、弦メーカーの老舗「
Thomastik Infeld」より発売されていますInfeldというシリーズの弦です。
ゲージは10-46です。
Thomastik Infeldとはオーストリアはウィーンにある会社で、バイオリンやクラシックギター等の弦楽器用の弦(何だか変な言い回し)の総合メーカーです。
オーストリアのメーカーだなんて、なかなか珍しいなぁと思いますが、第一次世界大戦直後頃(今となっては逆にイメージしづらいですかね)に設立された由緒正しきメーカーのようです。
Thomastik Infeldにはギター弦もかなり豊富にラインナップされていますが、このInfeldはその中でもおそらく一番手に入れやすいシリーズだと思います。
この弦の存在は以前から何となく知っていたのですが、最近になって俺のフェイバリット・ギタリストの一人である
Victor Smolskiがこのメーカーの弦を使用していることを知り、興味が湧きました。
ヴィクターはドイツのパワーメタルバンド「RAGE」のギタリストで、非常にテクニカルかつ独創的なプレイスタイルのプレイヤーです。
ここ日本では実力の割に知名度が今ひとつな気もしますが、素晴らしいギタリストなので、ご存知なかったら、是非一度チェックしてみて下さい♪
ギターソロだけでなくバッキングのリフなんかもCoolですよ!
まぁそのヴィクターが使用している弦はPower-BrightsというシリーズのHeavy Bottomのようなので、今回の弦とはまた違うんですが...(汗)
Power-Brightsも試してみたいんですが、ちょっと価格が高い上に、入手性も悪そうなので、それだとBarbarossaの弦と同じだなと思い、手を出すのは止めました(笑)
さて、そのInfeldですが、通常のスティール弦とは異なるSuperalloyという合金で出来ているらしく、「パワーがあり寿命も長く、エフェクトを多く使う場合にもバッチリ」とメーカーサイトで説明されていました。
パッケージは上記の写真の通り、非常にシンプルなデザインですが、この黄色はなかなかインパクトがありますね!
因みに開封してみるとこんな感じです。

Thomastik Infeldの弦はハンドメイドで製作されているそうで、この紙パッケージの封に使用されている社名入りの丸いシールが老舗な感じを醸し出していました。
では早速音色をチェックしてみましょう!
前回に引き続きですが、ノーマルのD'Addario(1番)とクライオ処理されたD'Addario(2番)のサンプルも載せてみますね。
先ずはクリーントーンのアルペジオとストロークから。
続いてクリーンのカッティングです。
お次は歪みのバッキングです。
最後は歪みのソロです。バッキングは2番目のカッティングを利用。
如何だったでしょうか?
個人的には結構違うな~と感じました。
まぁ別の弦を使用しているんだから違うのは当たり前なんですけど。
クライオ弦はノーマルD'Addarioを進化させた感じで、音は違っても系統自体は同じかなと思いますが、Thomastikは全く別物ですね~。
張っている最中から違いを感じました、いや、むしろパッケージを開けた時から違ってましたね(笑)
何かダランとしてるんですよ!(笑)一瞬、
この弦既に死んでるのか?って思うかも知れません(笑)
写真撮っとくべきだった~(汗)
弦自体が非常に柔らかいというか弾力がある感じで、今まで弾いた弦とは全然違いました。
合金という表現だと何となく超合金ロボット的なガッチリした感じを思い浮かべますが(笑)、非常にしなやかで未体験の感触です。
レビューではゴムっぽいという表現が散見されますが、実際弾いてみると確かにその表現も的外れではない気もします。
テンションがかなり柔らかく、チョーキングやヴィブラートが非常にやりやすいです♪
クライオ弦はどちらかというとテンションは強い方に分類されると思うんですが、その感覚に慣れていたので、最初はちょっとベンドしすぎちゃうぐらいで、この点は多少慣れが必要かも。
しかし、そのおかげでハイポジションの高音弦とか、逆に2,3フレット辺りのポジションでも比較的チョーキングしやすいため、女性や子供のような力の弱い方でも楽に出来ると思うし、初心者でまだチョーキングが苦手だという方のトレーニングにも良いかも知れませんね!
例えるなら、ずっと10-46のゲージを弾いてきた人が09-42のゲージのギターを弾く時の感覚に近いかも知れません。
俺は以前には10-52という結構ヘヴィなゲージを数年間使用していたこともあるので(勿論レギュラーチューニング&ロングスケールですw)、09-42の弦は細すぎて凄く弾きにくく感じるんですが、このThomastik Infeldなら弾いているのはあくまで10-46なので、全く問題無いですね。
この弦の09-42のゲージを使ったら、どんだけテンションが緩いのか、ちょっと想像つきません...
ダウンチューニングに使ったら何か凄そうな気がします(笑)
それにしても、慣れてくると
このベンドのしやすさがむしろ何とも堪らない!(笑)指先で細かいコントロールをすることが出来るので、チョーキングとヴィブラートで勝負するタイプのギタリストにはうってつけかも知れませんよ。
逆に、速弾きするシュレッダータイプだと好みが分かれそうです。
速弾きは弦のテンションがある程度あった方がやりやすいという人もいるでしょうし。
因みにテンションがかなり緩めに感じる割には、ブリッジの裏のスプリングを大きく調整したりということはありませんでした。
弦交換の際、オクターブチューニングのついでに弦高を少しいじったので、その為のスプリング調整は軽くやりましたが、それをしなかったら、特にスプリングはいじらなくても大丈夫だったんじゃないか、ぐらいの感じです。
何でなんだろ?ちょっと不思議ですね~。
ところで他には、ピッチの良さもかなり特筆出来ると事項だと思います。
そもそも使用している
Suhrが元々よく出来ているというのもありますが、交換直後から狂いが少なく、また、ピッキングした音が安定するのがかなり速く感じました。
通常、ピッキング直後は音程が多少上下に揺れたりすると思うんですが、この弦はピッチの揺れが非常に少なく、音程がピタッと決まります。
使用しているチューナーは
こちらで紹介したSonic ResearchのST-200なんですけど、この超高精度をもってしてもLEDが揺れずにビシッと決まった時は、驚異的というか若干恐ろしかったぐらいです!(笑)
このピッチの安定度はクライオ弦をも超えているんじゃないかと思います!
そして肝心の音色ですが、巷で言われているように落ち着いたサウンドだと思います。
張りたて特有のギラギラした感じは少ないように思いました。
クライオ弦はそれこそギャリンギャリンという感じで、かなりブライトなトーンなんですけど、それと比べるとハイエンドは控えめに聴こえますね。
ただ、ウォームという表現だと何か違う感じがしますね。
「深みがある」という方がしっくりくるかな。
決して高域が出ていないわけではないと思います。
それと、テンションが緩めなせいか、弦振動自体が大きく、そのため音量も少し大きくなった感じがしました。
ちょっとこのサンプル音源では伝わりにくいかなぁとは思いますが。
俺のSuhr Standardは材のチョイスもあって元々ハイエンドがよく出るので、この弦ぐらいのトーンが逆に良いのかも知れないな。
ギターに限らず、何事もトータルバランスが大事なんだなと思わせてくれますね。
というわけで、第一印象では結構気に入りました!
後はどれくらい長持ちするかがポイントですね。
コーティング弦やクライオ弦と同等とは言わないまでも、一般的な弦より長持ちするようならこのThomastik Infeldにしばらくお世話になろうかと思います。
Barbarossaの弦も捨て難いので、非常に迷うところではありますが、入手性ではThomastikの方が良さそうですし。
今までは使用する弦を決めた後はかなり長期間同じブランドのものを使ってきたんですが(大半のギタリストがそうですよね?)、弦だけでも色々違うのが分かるともっと色々試してみたくなっちゃいますね~(笑)
個人的には
Arkayが結構気になってはいるんですが、袋小路に入りそうなのでどうしようかな(笑)
そのうち
Fenderの方に張ってみるかも知れません♪
皆さんも今一度使用する弦を考えてみるのも良いかも知れませんよ!
D'Addario一筋二十年!というのも男らしいですけどね(笑)
弦は指が直接触れる部分なので、音色だけじゃなく弾き心地もとても重要です。
なので、そこは色々こだわって追求しても、こだわり過ぎになることはないんじゃないかと思います。
そのこだわりがただの石頭にならないよう、柔軟な部分も持ち合わせていきたいですね♪
そんな感じで、今回はこの辺で終わりたいと思います。
読んで頂きありがとうございましたm(_ _)m
それではまた次回!!
追記:張った直後より弦が馴染んだのか、生音でも明らかに音量が違ってきました。
クライオ弦とは方向性が全然違いますが、とても豊かなトーンだと思います♪
鳴りが良いってことですかね。これはかなり良い弦な気がします!!
弦関係の関連記事一覧対決!クライオ弦 vs ノーマル弦!クライオ弦 vs ノーマル弦 結果考察クライオ弦のその後この記事が面白かった・役に立ったと思ったら、是非クリックお願いします!
↓↓↓↓↓↓↓↓

スポンサーサイト